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| ■名大の技術で皮膚・骨を再生 オステオジェネシスとJ―TEC |
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| 「来年、ようやく培養した表皮(皮膚の最表層)の実用化に向けて臨床試験を始められそうだ」。再生医療ベンチャー、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J―TEC、愛知県蒲郡市)の小沢秀雄社長はいう。
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| 2004年に重度のやけどなどの治療用として同社が培養した皮膚の出荷を始めるのが目標だ。患者から採取した皮膚を使い、約10センチ角の表皮を作って医療機関に供給。医療機関がそれを患部に移植する。研究目的ではなく、治療用に企業が細胞や組織を「医療用具」として供給する事業に一番乗りとなりそうだという。 |
| J―TECは日本の再生医療研究の第一人者の1人で、名古屋大学大学院医学研究科の上田実教授が開発した皮膚の培養技術を実用化するために1999年に発足した。「再生医療の普及には産業界の後押しは不可欠」と考える上田教授の呼びかけで、医療機器メーカーのニデックなど中部地方を主要拠点とする大手企業が出資した。 |
| 上田教授の基礎的な培養技術をもとに、治療に使えるようシートに加工する技術や短期間で培養するノウハウなどを蓄積してきた。皮膚の採取からシートにするまで約3週間に短縮することに成功した。応急処置、皮膚移植という治療を進める上で十分実用化可能なレベルという |
| 表皮だけではなく、表皮の内側にある細胞や基質など真皮も含めた培養皮膚や、培養軟骨の実用化を目指した研究を手掛ける。将来はあらかじめ「商品」として準備でき、すぐに治療に使える利点がある、他人の細胞を使った「同種培養皮膚」などの製品化も狙う。 やけどなど重度の熱傷患者向けの治療で、皮膚移植を必要とする患者数は年間10万人以上とみられる。皮膚の再生医療でこの市場を開拓し2010年度に30億円の売上高を確保するのが目標だ。 |
上田教授の研究は幅広く、技術を事業化しようというベンチャー企業はほかにもある。骨の再生医療を手掛けるオステオジェネシス(神戸市、北川全社長)だ。
「まず歯を支える土台となるあごの骨の再生が目標」。研究開発を統括する早瀬裕子取締役は力を込める。再生の対象は歯周病が原因で傷んだ骨だ。骨のもとになる骨芽細胞や細胞を成長させるたんぱく質などゲル状に混ぜ、患部に注射器で注入する方法を想定。事業開始は2007年を見込んでいる。 |
骨芽細胞は骨髄液中にあり、様々な細胞に分化できる「間葉系幹細胞」を使って培養する。ゲルには細胞を立体的に保つ材料などを加える必要がある。そうした材料をどう組み合わせ、効率的に骨に成長させるかが、同社の現在の最大の研究テーマだ。
自分の骨の移植をする場合、あごに定着させ、差し歯ができるようになるまで通常1年程度かかる。それがこの再生医療の手法を使えば「自分の骨を取り出す手術がいらないなど患者に肉体的負担をかけず、しかも半年で治療を終えられる」(早瀬取締役)という。 細菌の感染などで歯槽骨が溶ける歯周病は、重度の患者は約1,000万人いるとみられる。新技術が対象とする市場は皮膚以上に大きい。 |
| 上田教授は日立メディコと組んで歯そのものの再生医療事業にも乗り出した。上田教授の最先端の再生医療技術は大手、ベンチャーが入り乱れて実用化の先陣を競っている。 |